その47 2010年4月9日 |
写真撮影中 "微笑む"ってなに?あ?顔がこわばる
あ〜手がしびれる 昨年のお正月はまた1ヶ月間休暇で、岐阜の実家にて上げ膳据え膳。あれは最高ですね。 邦楽らんどの管理人"マンファンさん"とも短い時間でしたが、愛知県の瀬戸市でお目に掛かるこ とができました。 あっという間に1ヶ月が経ち、こちらに戻って来たのが1月始め。3才児と2人、14時間空の旅。 子連れなので飛行機には一番初めに乗せてもらって、後ろの方の2人がけの席がもらえてやれやれ っとこれで安心と思っていたら、乗って5分もしないうちにフライトアテンダントがやって来て 「まわりのお客さまから、お子様の声がうるさいと苦情が出ていますので、お静かに願います」 といわれて、いきなりが〜〜ん。この先14時間どうする? そのときすでに私、完全に逆ギレ状態。一体どいつが文句を言っているのかと周りを睨むように 見渡してみたが、みなそしらぬ顔。文句があるなら直接言いにこんかい! だけどその後は、なにもかもエンジン音にかき消されて…。 してやったりじゃ。 2010年リモジン最新のデザインか? 始めて見たぞ。 運転手と車がよくあっていると思う 私も初めての経験でしたが半分くらい飛んだところで、突然すごい揺れが。息子の食事は下にぶ っ飛び、シートベルト着用を呼びかける為マイクを持ったフライトアテンダントの叫び声がマイ クを通して機内に響き渡り、おばさんたちも半狂乱になっている。 機体がギシギシいっているのが聞こえて、このまま空中分解もあるかもしれない。 息子のシートベルトをしっかり締め、彼の手を握り、あとはひたすら揺れが収まるのを祈った。 あんな大きい物体が映画のシーンのように揺れるなんて、乱気流の恐ろしさを知った。 あとから息子が主人に言っていた。飛行機がすご〜く揺れたけど、玲が一緒にいたからママは怖 くなかったと思うって。 それはある意味本当かも。子供と一緒に死ねたら悔いなし。 ケネディー空港に無事たどり着いてホッとしたのもつかの間、アパートに帰ったら暖房が壊れて いて(ビル全体に入るシステム)凍え死ぬかと思った。結局2日間暖房なし。お湯を1日中沸かし ても、何の意味もなし。寒すぎて1月のニューヨークではね。 そして今はもう3月半ば、時の過ぎるのが妙に早く感じられる今日この頃。この現象って歳のせい だと聞いたが?? 去年のバネ指の手術の後遺症?で(に違いない)頻繁に右手がしびれて、最近は腕の方までもし びれてくる。先生の話では後遺症はないとことだったけどなんでだろう? バネ指は治ったけど、完全に前とは違う浮腫みとしびれが常にあって不愉快度150%。 いま手術から半年強。もっと時間が経ったら少しはましになるのかな。 一去年から決まっていたボストンのオーケストラとの共演。 2曲楽譜を去年の11月にはもらっていたのですが、その頃には他の演奏会の為の練習が優先、なか なか練習が始められず、ついには年を越してしまった。 流石にちょいと焦ってきて、まずコンピューターの音源でもと思いよくよく聴いてみたら、2曲の うちの1曲は凄く難しそう。ひえ〜〜嘘でしょ?????? 拍子が頻繁に変わって、楽譜についていくのが精一杯。 5拍子が18小節、3拍子が6小節、7拍子が11小節、2拍子が11小節、等々…ときて、長〜〜い休 みを数えるもの大変。 1、2、3、4、5、…と数え、突然どこかわからなくなって、ああ〜〜〜いまどこ?みなさんも、 経験ありませんか? 一度どこかわからなくなったらもう終わり。おまけに弾く手も大変ときた。で、一端弾いたら休 みなく弾き続ける。3月までに間に合うのか….?? 大きな演奏会の度にいつも同じ事を繰り返す、こんな私はあんぽんたん。 繰り返し音源を聞いても、楽譜になかなかついていけない。4ヶ月も前から楽譜をもらっていたの で、今さら弾けませんとも言えない。全部自分のせい。 寝られない日が続き、とにかく少しずつ練習してみる。が、難しい方のその曲、テクニック的に琴 で弾くには無理があると判断、作曲家(アメリカ人)に少しだけ音を減らしてもらい、微妙〜に簡 単にしてもらうように頼んだのですが、本人も結構大変ということは気づいていて(だったら、始 めからそんなの作るなよ)すぐに変更してくれたが、残念ながらそれは全く演奏者にとって意味の ない変更。 彼は琴を弾かないので、実際なにが大変なのかがわからないのです。どう考えてもピアノ感覚で書 いている。 とにかく説明してもう一度書き直してもらったけど、同じ事の繰り返し。 こんな事をいつまでも繰り返していたら、どんどん時間がなくなるので、自分で変えてもいいか聞 いたらすんなりOK。随分弾きやすくしたつもりだったが、それでもまだまだ大変なところが山盛り。 なにからなにまで全部丸暗記しないと、テンポが早いのでとても指がついていかないし、変拍子で ちょっとでも迷ったりしたら、もうどこかさっぱりわからなくなる。 こんな感じで本番まで悶々とした日が続いた。途中で落ちて最後までオケと最後まであってない光 景が夢になってうなされる。そんな日は決まって寝不足気味。 会ってびっくり、みてびっくり、この方NYにいる作曲家っす 本番の5日前に1度目のリハの為バスで4時間半の道のりを1日で往復。翌日明け方にNYに帰る。 その日の午後、日本から糸締めの為にお琴屋さんが到着。 翌々日、お琴屋さんを一人残して、今度はいよいよ2泊3日で本番の為にボストンへ。初日は音楽 大学としてよく知られているバークリー音楽院でのレクチャー。日本人の学生が多いらしいが、 レクチャーには一人も来ていなかった。やっぱりね。 今回来てもらったお琴屋さんとは18年ぶりの再会。 私が東京の沢井先生の内弟子の時からの友人で、当時からとてもよく気があって大の仲良しだった。 空港で出迎えたときも、昨日まで一緒だったみたいな、なんの違和感もない。 昔からの友達っていいものですね。 ただ彼の髪に白髪がちらほら「あんた年取ったね…白髪あるんジャン」と言ったら「マー子、おめ えは相変わらず脳天気やなぁ」って。 はい、お陰様でご覧の通りでございます(^_^) 今回57面の糸締めを1週間でやり遂げた彼。かなり強く締めてもらっているので腕が心配だっけど、 全部糸締めが終われるかどうか1000ドル掛けていたから、一度も弱音を吐かずに頑張ってくれた。 途中で少しだけ無口になっていた時期があったっけ…?よく楽器の事を勉強していて、色々と教わ った。本当に見直した。 ボストンでの最初のリハの前日2日間は、ニューヨークトラベルショーとひな祭りイベントを掛け 持ち。着物を着たままタクシーでの移動で精魂ともに疲れきる。流石の私もギブアップ。悲しいけ どもう若くない。 寝ても疲れが取れず全身鉛みたい。これじゃ身体が幾つあっても足りない。が、弱音は吐けない。 家では息子が私の帰りを待っている。最近では出がけに"信号はちゃんと右、左、右見なさいよ。 車に気をつけていってらっしゃい、バーイ"っと、しつこいくらい手を振って見送ってくれるまで に成長。なので母は強く生きるべし。 かなりひょうきんに育っってしまった息子や、これでいいのか? 演奏会当日までかなり苦しんだけど、本番には500人くらいお客さんが入ってくださり、演奏会は 無事に終わった。 最後には糸が全部言えるくらいまで覚えた。丸暗記の世界である。 会場のサイズや響き方から、マイクをいれるかどうか微妙なところだったのですが、いままでの経 験上入れるべきと判断した事もよかったかと思います。 4ヶ月間苦しかったけど、終わりよければすべてよし。 演奏会のあと指揮者の洋一さんと 演奏会の後、ボストンを11時59分発の夜行バスで家路へ。 明け方4時にはNYに着くはずだったのに、運転手が道に迷って、NYに着いたのは6時半。 家に戻って少しだけ布団で横になる。1時間後の8時には元気いっぱいに琴屋さんがやってきた。 その日は私、妙に元気だった。なんだ、わたしまだ若いじゃないか! 来年にはシアトル シンフォニー オーケストラとの共演が決まっています。今度こそ、早目に練 習始めよっと・・・。 もう去年の秋の話しになってしまいますが、笙演奏家の石川高さんとご一緒する機会がありました。 ちょー驚いたのは高さんの細いこと。彼の腕は私の手首くらい、足は細くて今にも折れそう。 隣にいる私が更にがっちりしてみえちゃうじゃないですか…と雑談が盛り上がった。 三味線の健太さん、作曲家、私と高さん お恥ずかしいのですが、笙を間近で見るのは今回が初めてでした。すーっと引き寄せられる透明感 のある音。聞き入ってしまい、時間の過ぎるのを忘れそうです。 怜学舎のメンバーとしても活躍していらっしゃるので、委嘱の現代曲の演奏も多いそうです。楽器 についてのお話しが伺えて貴重な時間でした。 この演奏会は琴、笙、三味線の他に洋楽器を混ぜた構成で行われました。ボストンにありとてもレ ベルが高いニューイングランド・コンサバトリーという音楽大学の先生2人が、この演奏会の為に 曲を書いたのですが、これがまた…、大大大問題だった。 呑気に雑談に花咲かしている場合じゃなかった。ほんとうは。 1曲は本番の5日前まで楽譜は届かないし(高さんはコンピュータを持ってきてなかったので、前日 リハまで受け取れず)もう1曲の楽譜は、三味線パートについては、きっと地球が逆さになっても ぜったいに演奏不可能だろう。 前日になって、三味線での演奏は無理と作曲家が判断し、代わりにエレキギターなった。 エレキですよ! どんな曲かご想像できますか?楽譜は音が細かすぎて絵かと思うくらいだった。 私はお得意の"さりげなくごまかす"と言う手段を使ってなんとか切り抜けたつもりだが、実はちゃ んと弾けてなかった事バレバレ。 高さんとニューヨーク在住の三味線の健太さんと(本業はベーシスト)演奏会のあと御飯食べなが ら、戦い抜いた戦友だねってお互いを讃え合う。 しかしよく知らない楽器を使うのに、何故作曲する前に勉強してくれないのかと思う。 その先生方、おのれはわる〜ないっていう感じだった。 いやいや、三味線の健太さんにおかれましては、本当にお疲れ様でした。 毎年恒例 スイスツアー マルコさんの家の前で 15年来の友人で、太鼓と尺八のマルコさんの出身地であるスイスで、毎年公演をしています。 公演は恒例ですが、残念ながら私は子供が生まれてからは毎年参加する事が不可能になり、今回は 短い日程であればなんとかなるということで。 はじめに学校公演も入れて10日間行って欲しいと頼まれましたが、その公演の前後に他の演奏会の 為に数日留守を予定があったので、本当は長く行きたかったけど、家族のことを考えるとそうもい かず( あたりまえです!)私だけ大きな公演だけにしてもらい、最短の4日間のスイス旅行。 朝会場について15分後には公演開始。よく間に合ったものだ。午後は早速その足でお土産を買いに スーパーへ。 スイスはすごく物価が高いので、スーパーでの買い物が一番いい。近所の八百屋で買い物している いつもの自分がいる自覚有り。スイスといえば乳性品が美味しいので、チーズやら生ハムやらを 大量に買い込む。一緒に行った男性陣は私の事を"見事なおばはんぶり"と腹を抱えて笑っていたが、 なんとでも言って、全く気にならない。年を重ねるという事はこういうことかしら? 良い物を安 く買う、人生の基本です。 ラードでできてる豚 かわいいですね
さあもうお土産も買ったし、もういつでも帰れるわ〜! 2週間も前から来ている他の人達からは、あなた今日来たばっかりじゃないのよぉ?と、どやされる。 マルコさんのお父様は、昔ご自分のレストランでシェフをしてらしたので、お昼と夕食は毎日彼の 手作り料理をいただく。 えらいでかいキャベツやな? 毎年数回大勢連れでドヤドヤ押しかけ、たらふく飯喰っていく我ら。80才をすぎていらっしゃる。 厚かましい我々を内心どう思っていらっしゃるか恐ろしくて聞けない。が、幾つになっても息子の 為なら{えんやこーさぁ}って感じがありあり。親って有り難いですね。 夏祭り ニューヨーク近辺には日本の食材が買えるお店が数軒あります。そんなには高くないです。ここで は需要があるから高値を付ける必要がないのかもしれません。ですが、流石に天然の鮎とか、なん たら牛みたいな特殊なものは無理ですが、大体のものが手に入るのは大都会ニューヨークならでは。 お店側も少しでも客入りをよくするために、季節にあわせて色々なイベントを企画しています。例 えばマグロの解体、北海道展、和菓子ウィークなど。 その中のイベントとして、今年始めて夏祭りで演奏しました。 私は手の手術後だったので見学
現在そのお店は韓国人がオーナーなので、買い物客は日本人に限りません。とにかく、みんなで あーでもない、こーでもないとワイワイやるイベントは楽しい。 琴の後は子供の太鼓。大人気。出てくるだけで可愛いから子供には負けるな。 勉強会で学んだこと 2回目の勉強会をしました。今回はこの日系のスーパーがある場所の一角を借りて、適度な緊張感 を得るために、通りがかりの一般の方にも入っていただけるようにしてみました。 勿論そんなに多くの人が琴や三味線に興味があるわけではないのですが、それでも20人くらいの人 が入れ替わりに入ってきて下さいました。 今回は私自身勉強したことがあった。 アメリカでは褒める、感謝を正直に表現するのが普通。 日本人ってご主人が奥さんを人前で褒めることはあまりないけれど、こちらでは普通します。 今回行ったのは名の通り勉強会、発表会ではないのです。 なので演奏の後コメントをします。 参加している生徒はこの勉教会の意義を知っているので、私が多少きつい内容で何かを言っても大 丈夫なのですが、偶然外から入って来てコメントを聞いた人は、ひどく驚くようです。 休憩の時に、外部から見に来ていたアメリカ人男性があるアメリカ人生徒のところにきて "Why is she SO mean?" その意味は"なんで彼女はあんな嫌みったらしいことばかりいっているんだ!" です。 生徒達はこの勉強会の趣旨をちゃんとわかってくれているので良いけれど、いつも褒める事を前提 としているこの国では、すんなりと受け入れられないようです。私なりに精一杯コメントしている つもりでも、人によっては嫌みに取られちゃうんだと、正直言って私の方がとてもショックだった。 これがお国が違えば..ってことかあ。久しぶりのカルチャーショック。上達してもらいたいという 思いから正直にコメントしているつもりだけど・・・なんか難しいなあ。 ある尺八の方が日本からいらして、ご一緒させていただいた。帰り際に、外国でお琴弾いている人 とはおつき合いがないので、どの程度の弾けるのかわからずここに来るまで非常〜に不安でしたが、 みなさんよく弾かれますね..って。と、これはお褒めのコメントかあ? 小声で言いたい。外国で演奏しているからと言って、演奏レベルがとても低いと思われるのはつら い。勿論、間違っても一流レベルとは言わないが、グループとしてもそこそこのレベルは保ってい るつもり。いきなり言われるとそれもなんだかショック。色々なショックがある。 CDカバーに写っている私の写真を見て、これ"玲ちゃんのママ"と言ってくれる息子。かわいいとこ ろもあるやんけ! 私ってこの子にとっては大事なママか、自分を必要としてくれると思うと嬉しい。が、毎日イライラ の連続で3才児と真剣なにらみ合いが続いている。 「今日のママって、いつもよりちょっとかわいいんじゃない?」とにっこり笑う。「あら〜そうなの ?」と聞くとその後すぐに "ああそうでもないか" だと。 大人げないが、すぐに主人に電話で報告。だんな大笑い。 アメリカのサーカスは規模が大きい
アメリカに来てから始めてサーカスに行って来た。スケールが違いますね! ぞうさんなんて10匹以上出てくる出てくる、馬、ひつじやらも続々と登場。日本のサーカスと違う ところは、色々な国がそれぞれ出し物をする。黒人のお兄ちゃんがめっちゃ足の長い竹馬で歩く。 倒れるのではないかと心配。中国雑伎団、モスクワのトランポリン等。楽しかったです。 像さんやトラが勢揃い 世の中には器用な人がいるもんだにゃ
今年の桜祭りは5人の子供達がキラキラ星を弾きます。ちゃんと舞台に出てきてくれるか ちょっと心配。 |
その48 2010年8月30日 |
その49 2011年2月7日 |