ニューヨーク邦楽事情   石榑雅代
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その58 2017年6月26日

ブログ再開いたします。

みなさま、大変ご無沙汰しております。
最後の記事(2015年)から2年ぶりなんですね。
定期的にブログを見てくださっている方から、お元気ですか?ブログUPされていませんが、また楽しみに記事待っています!とご連絡をいただいていました。


牛じゃない、犬です。
 

オシャレなバイク


みなさまからのそんなお言葉、本当に嬉しかったです。
今春息子の中学受験も終わり、これで少し時間が出来るのかもって思い、早速マンファンさんに再開の許可の頂く為にメールをしたところ、快くお引き受けいただきましたので、ニューヨーク邦楽情報、再開させていただきます。



TVの中だけじゃない、本当にあるこんな車が、さすがNY!


最近は日本でもなかなかお餅つきしませんよね。こちらはで日本の文化をちゃんと受け継いでいます。こんな立派な手作り御節も!(私が作ったんじゃないけど)


もう随分前のことです。

ある集まりで、ニューヨーク在住のある若い琴奏者の方と初めてお会いし、開口一番「石榑さんって、まだ琴やっていらっしゃるんですか?」の一言に凍りつく。

当時息子6、7歳、親はなくとも子は育つとは言うけど、現実はなかなかそうもいかず、髪を振り乱し過ごしていた最中。
本当に目が回る生活の中で、お琴を続けていくこと自体、すでに私にとってはチャレンジだった中、正直彼女の言葉は衝撃的でした。


なによりも、そのような言葉って年上の同業者に面と向かってなかなか言えるものではないと思うんですが、最近の若人は凄いな…って、ある種の感動さえ覚えた記憶が!



おばか先生 子供にも振り向かれるほどのはしゃぎ方? この靴知っていますか?


身軽な独身時代に比べ、活動がスローになっていたことは確かで、それも十分に自覚していたところに鋭いメスを入れられ、かなりショックで、その時は本当に傷ついていて、誰かに話を聞いてもらって慰めてもらいたかった。当然すべての愚痴のはけ口は旦那。
疲れて帰ってきた旦那を捕まえて報告。なんと彼のコメントは傷口に塩。
「世の中に情報を発信していかなければ、当然誰の目にも止まらないよね」。そんなこと、言われてなくてもわかっているよ。落ち込みダブル。


深く落ち込んだ割には、それもそうやなっ、と納得。うん、このままではいかんと。

じゃあなにから始める?私は何がしたい?
そこからの再出発でした。
人間目標を失っている時って非常に苦しい。

少年よ大志を抱け。その言葉の重さを痛感。


そんなダメダメ先生だったのに、プライベートの生徒さんは常に35〜40名、彼らの存在は大きな支えでした。
あまりにもおさぼりしていると、ある特定の生徒達からめっちゃ怒られるので、何かしらやらざるを得ない状態を作ってもらってはいました(汗)。
決め言葉、なんだと思います?
「雑用は私たち生徒がしますので、先生は音楽の指導に集中して下さい」

もう返す言葉がありません。怖すぎて返す言葉なし。
完璧な脅し文句?!背筋が凍りつきますよ〜〜



胴上げ?!


生徒の手前、恥ずかしくない先生でいないといけないと…あかんよねえ。


久しぶりのリサイタル


予算がなければ、会場も借りられないという現実を踏まえ、まずグラント(助成金)の申請から。
偶然知り合ったギター奏者のマイクさんが申請書を書いてくれるという。

グラントに書くのは、いかに相手に自分のやりたいことを上手く伝えられるかということ。ただ英語が出来ればよいという訳ではないらしいのです。
それは日本語でも同じですよね。

゙は幸いグラントを書き慣れているというので、甘えて御願いしました。
有り難いことでした。


応募から半年待って、本当に少額でしたが助成金をもらうことができ、早速準備に入りました。


リサイタルの1週間前に琴と三味線のワークショップを行って、邦楽に興味のある人を募り、翌週のリサイタルにも足を運んでもらい、願わくば演奏者となってもらえたらと。

ワークショップ10名の定員はすぐに埋まりました。
参加の中には、琴や三味線を始めてみたいけど、琴は大きいし、まず楽器が高価すぎる…等。どれも本当のことばかりで、なんとも返す言葉がなくって。


リサイタル


当時流行っていた「流星群」を、薙刀(なぎなた)のパフォーマンスと共演。他には三味線ソロ、20弦ソロ、琴とクラシックギター、最後に17弦、タップダンスとカホーン、ジャズ系のフルート2本の5曲。


よく演奏を見てくださった方から言われるのは、演奏者は全く動かないし、顔もあまり見えず、笑顔の一つもないから、どうにも肩が凝る。そのコメント、自分で言うのも変ですが痛い程理解出来る。でもどうしようもない。自分が動けないなら、共演者の誰かに動いてもらえばいいと思って、ダンスや薙刀などを入れてみた。


タイルトルは “Phase 360: Koto and Shamisen Explored 2015 (360度の様相: 箏と三味線の探求2015)


この時代、音楽だけでは、なかなか人の興味を引きつけられないのも事実。

オプラスついでに他の出し物も見らるというお得感は悪くないですよね??


自分を中心に、360度周りを見渡してみて、色々なジャンルの方とコラボをしていくというコンセプトのもとで、このタイトルに決めました。

良い演奏をするのはまず当然ですが、やはりお客さんが楽しかった、箏ねぇ〜また見てもいいかな、って思ってもらえる演奏会にしないといけないとつくづく思います。


最後の曲「風舞う」(森川寛史作曲)のダンスを踊ったのは、生徒さんのお孫さんのエマさん。ニューヨークでダンスの専門家になる勉強している当時高校一年生。この子が道を歩くとすれ違った男性が皆振り返るほど美しい。初対面の時に年齢を聞いて目がテン。



弱冠16歳。


公演を見に来てくれたお客さまから、美の部分はエマがカバーしてくれたねって。返す言葉なし。

美しく生まれた人って、きっと人生違うよなって。


「変絃自在」in サンフランシスコ

野坂操寿(恵子)先生、沢井一恵先生が、7年前に始められた 「変絃自在」。



大先生!


初の海外公演


内弟子の後輩にあたる日影しょうこさんが、是非サンフランシスコでも先生達の音楽を紹介したいと、この度実現。



しょうこさん


日本からは、野坂先生のお嬢様小宮瑞恵さん、お弟子さん2名、沢井門下生1名が助っ人として参加。



みずえさんと


国内でこのイベントのマネージメントをされている邦楽ジャーナルから織田さんが制作&統括として同行下さいました。いつもお名前は紙面で存じ上げていましたが、今回初対面。仕事が出来て、とっても感じの良い方で大ファンになりました。


この「変絃自在」を始めるきっかけを作られた、新潟の中島楽器さんも同行。私達若者( ?)にめっちゃ溶け込んでましたね!なんでか知らないけど悲しいストーリーの作り話や冗談ばっかりおっしゃっていて、最後には何がホントで何が嘘か見分けるのが大変!
今回演奏しました、沢井忠夫作曲の「2つの群」は大変な調弦の曲なので、リハから本番まで糸締めでも大活躍でした。



沢井の海外インストラクター(オーストラリア、シカゴ、タイ、オランダ、オレゴン、ニューヨーク、ハワイ)主催公演で集まることが多くなってきて、昨年9月にも、沢井琴曲院ハワイ支部創立30年のコンサートにも集結。
今回のサンフランシスコ公演にも、各地から更に多くの同士が集まりました。

我が軍ニューヨークからは、昨年のハワイ公演11名(琴8名、三味線3名)に続き、今回は琴の生徒7名が参加。

みんな仕事を休んでの参加ですよ。
凄いですよね。本当に楽しんでお琴を続けているし、また熱心であること間違いありません。


公演1箇所目


}書館でのコンサート&デモンストレーション


出演者の初顔合わせの日

リハの時間までに、それぞれで会場に到着すべしという、なんともスリリングな始まり。タイから参加の坪井さんが運転する車で、空港から車で会場へ運ばれ、少し遅れてNYの生徒達も空港より次々と到着。


そこに地元の参加者も加わり、半分以上が初対面の方ばかり。

お決まりですが、時間が押してしまって、自己紹介などゆっくりしている時間もなく、簡単なリハ、そして本番。


コンサートの後は質疑応答。

とっても不思議なんだけど、何度も同じ質問を繰り返すアメリカ人達(よくある)。なんでやねん?人の話きいとんのか?とつい思っちゃう。

今回はオーストラリアの小田村さつきさんはお都合がつかず不参加でしたが、その弟子さんで通訳を仰せつかったブランドン君が大活躍。繰り返される質問に、心の中ではきっと同じくなんでやねんと思っているだろうけど、笑顔で一言。
「その質問はいま出ましたね〜」って。

ほんとよく出来た男子です。すぐに怪訝な顔をしてしまう、更年期で感情のコントロールが利かない私とはちと違う。


おてんこ盛りで終わった質疑応答だった。
それだけ邦楽に興味を持っていただいているという証ですね。


そして翌日

バークリー大学がある、SF市内から少し離れた郊外。
会場は素敵なお家が建ち並ぶ一角、ある作曲家が昔住んでいたという民家がコンサート会場。お客様は40人しか入れません。
10人で予約していた人達が、渋滞に巻き込まれてしまい遅れにおくれ、結果コンサートには3人しか現れず。

たしかにその日の渋滞は凄かったんです。通常1時間くらいで行けるところが、私達も3時間弱位かかったから。

う〜ん、チケット当日支払いはちょっと厳しいか!
私達生徒は、目の前で両先生の演奏を拝聴できて、至福の時でした。


本番前日のリハ

SFには日本町があります。 周りには日本食レストラン、カラオケ、100円shopダイソー、昭和を思い出す小物を扱うお店などもあります。
ニューヨークには日本の100円均一ショップがないので、私の今回のもう一つの楽しみはダイソーでの買い物。だけど買い物は公演が終わるまで行くに行けず(!)。

その日本街の真ん中に位置する日本会館で「2つの群のために」のリハーサル。



2つの群のために

合わせるのがなかなか難しい曲。3時間半の練習でみんなクタクタ。 日本語から英語に通訳しながらなので、なにかと時間がかかる。
2群箏群の殆どは沢井の門下生だったこともあり、部分的に繰り返し練習が必要な箇所はあったものの、明日はがんばりましょうということで終了。



本番当日

先生方、ちょっとだけお疲れのご様子。

それでもタフにされていましたが、よく考えれば両先生共にうちの両親と同じ世代。お疲れになるのも当然ですね。


鳥のようには、現地の琴奏者やしょうこさんのお弟子さん、また各地からの参加者も混じって、30名以上になりました。


お決まりですが、リハーサルの時間が押してしまい、ギリギリまでバタバタで大変ではありましたけど (私は着付け係だった)、出演者に内弟子上がりが沢山いたこともあり、まあなんとか 本番に漕ぎ着く。

開演間近になって、今度は客入りもが心配。大きな会場でしたが、370〜400席は埋まっていると聞き、ひと安心。


途中舞台の袖で、1、2曲だけ先生方の演奏を拝聴する。

最後の曲が終わり、アンコールの拍手が鳴り止みませんでしたが、決められた時間までに絶対に会場を出ないといけないということで、それは叶いませんでした。

一目先生方にご挨拶をと、楽屋にはカナダやボストンからの奏者の方々のお顔も。



雅代と先生方


「ユニオン」といって、会場で働く人達を守る組合があり、契約時間以降は1分幾らという感じで追加料金が発生します。
音楽家にもユニオンはあり、例えばオーケストラのメンバーは組合に加盟しているので、1分も余計には演奏しません。しませんというか、マネージメントがさせないようにしています。してしまったら、100人のオケの奏者に追加料金を支払わなくてはいけないので、あっという間にきっと軽く数百万になりますもんね。


今は知りませんが、私が日本にいたころは少なくともそこまでのルールがなかったように記憶しています。こちらでたまに日本人の方からの演奏依頼を受けると、いい加減な時間設定が多いのです。

契約書に7時〜9時とあった場合、9時以降にも追加で演奏を希望される場合は、追加料金が発生するのがアメリカの常識ですが、 時間が過ぎていても平気で「まだ人がいるからあと20分くらい弾いてくんない?」なんていうのは、日本人だけ…。契約書の重みを知らないっていうことになりますね。そんなときは、一応丁寧に契約のお時間は…と申し上げます(苦)。


話がそれましたが、一連のイベントが終わってから、ジャーナルの織田さんからこの「変絃自在」が始まった経緯を伺いました。


織田様のメールからの引用

「中嶋さん( 楽器屋さん)の還暦のお祝いで久しぶりに合奏されたことがきっかけとなり始まりました。

そのときとても楽しかったんですって。

その楽しさを多くの人に聴いてもらいたい、
そして、その楽しさを流派に関係なく多くの奏者と共有したいと考えられ、その制作を邦Jにと依頼してくださいました。」


両先生の素晴らしい提案だと思います。流派を超えて舞台で素敵な時を作る。

すでに過去7年間に日本全国を回られ、今回海外でも公演が実現。今後益々開催地が増え、邦楽ファンが増えることを(これ以上減らないというのが正しい?)祈っています!



みんなで記念撮影



在外公館長賞をいただきました

舌を噛むか、メモ見ないと最後まで言えないような名前の賞、昨年6月に在ニューヨーク日本総領事館、高橋大使より上記の賞を頂戴致しました。

毎年数名の方が受賞されるそうですが、伺ったところ、私が過去で最年少だとか。



緊張でした


何で私がいただけるのか、自分でも全くもって不思議で、またただただ恐れ多く、ひたすらお断りしていたのですが、改めて受賞の理由を伺って、あっさりとお受けすることに。

受賞の理由は、長きにわたり、日本の伝統芸能を広めることに尽力されたということが認められたということだったのです。長きといっても、まだ渡米25年目ではありますけどね。


私は立派な演奏家ではありませんが、この25年間、とにかく邦楽が出来ること、また演奏者をここニューヨークで増やすということを念頭において走り続けて来ました。
そういった部分が認めていただけたのであれば、まぁ頂いてもいいのかなと。



泣きそうになった


大使公邸で授賞式とレセプションをしていただけるということで、ご招待客10名程度で行う、もしくは60名程度を御招待してレセプション、のどちらからか選べるということでした。

渡米から本日まで、本当に沢山の方にお世話になったので、出来れば皆さんにお越しいただきお礼を申し上げたかったのですが、準備の時間も少なかったこともあり、私は少人数での会にさせていただきました。


当日ご出席いただいた方々にお目にかかっていなければ、今日の私はありません。改めて深く感謝。
そして日頃感謝の言葉など言った記憶がない主人にもこれを機に深く感謝をした次第です(汗)。


NYの大使公邸には度々伺う機会があって、馴染みの職員さん方がいます。みなさん口を揃えて「あら〜〜石榑さん、今日は 美しいじゃないですか」って!
おいおいちょっと待ってくれ、じゃあいつもはなんか汚いみたいじゃん!みなさんのお陰で少し緊張もほぐれた(笑)。



乾杯


今後も引き続き、この賞に恥じない活動を続けていきたいと思います。

私の少し後に、オースとラリアの小田村さんも、現地で外務大臣賞を受賞されました。おめでとうございます!



琴&三味線 どこにでも出没します!


ニューヨークのタイムズスクエアと言えば、まあ誰もが聞いたことがある場所ですね。
そうです、年末にカウントダウンをするところです。


常に観光客で溢れかえり、とにかく人が集まるからなんでしょうが、年間を通じて色々なイベントが行われています。色んな面白い人もが沢山いますよ。


タイムズスクエアーにいる陽気な人たち


タイムズスクエアーで演奏


流星群


アジアンフード フェスティバルが毎年開催されて、一昨年生徒と一緒に参加しました。
何時に行っても、とにかく人、人、人。
マンハッタンの心臓部にあたるところで、歩くだけで時間がかかるし、車で通ったぶんにゃ、渋滞で止まったまま、ひと寝入りできるかと思う。
そこにいる人みんなが自己中心的になってしまっているように、信号の意味は??その為渋滞も半端なく、クラクションは鳴りっぱなし。


そのクラクションにも誰も驚かないし気にもしない。だから更に鳴らす。わかりますか?この悪循環。しかし、自分もそうなっていることも事実。

この15年、住まいが歩いて10分くらいのところなので、たまに車で通らないといけないのですが、ご多分に漏れず私もクランション30秒とか押しっぱなし。皆さんわかりますか、 この手が勝手に押すんです(苦笑)。

そんな事をする私が、息子は本当にイヤみたいで、呆れ顔。


イベント当日は幸い雨も降らず、うちから徒歩10分、みんなで歩いて移動。

現地に仮設の楽屋が準備されていたけど、畳6畳くらいの広さしかない。



スキー?って聞かれる


うちだけでも19人。他のパフォーマーもいて、荷物さえも入らない。仕方ないので、もう道で着替えと調弦。着替えも浴衣なので簡単。通行人に見ていいよ〜なんて冗談を言いながら、一斉に着替えを始める。



みんなでやれば怖くはない


が、流石NY。みんな忙しいので、見向きもしない。
だってこんな人もいるから…。



エレキ三味線のつもりらしい



スタイル抜群。 観光客がお姉さんたちと一緒に写真を撮るんですよ。



年続けて、手の手術


10年前の右手の手術に続き、また 手の手術。

両親が国民健康保険を払ってくれているので、日本で治療することに。

こちらでも保険に入っていますが、一体どれだけ保険会社が支払ってくれるのか、最後の最後まで明確ではなく、恐ろしくて医者には行けないです。


お友達が、今年1月に地下鉄の車内でいきなり男に顔を殴られて、鼻が折れ、ぱっくり皮膚を抉られた。救急に運ばれて、整形の先生に10針縫ってもらうだけで、請求書は6万5千ドル(約700万円)。
別の昔の生徒さんは急性の盲腸で、請求が300万円来たそうです。


入っている保険の種類によって、また支払っている金額によって医者からの請求金額は違ってきます。で、幾らの支払いになるか、大体でも事前にわかればいいけど、わからないのがアメリカ。どうにも怖くて医者にはかかれないのです。


2年前の夏は、左手がまたばね指。

経験された方はわかると思いますが、痛い指を深く一度指を折り曲げてしまうと、戻すのに耐えがたい痛みが走り、ここまで来るとステロイド注射では直らない。即オペが決まる。



毎夏このざまです!



昨年夏は左手首。
腱を痛めて、腱がめっちゃ太くなってしまっていて、腱が軟骨を圧迫、そのせいで少し軟骨が欠けていると。痛い筈!MRIを撮ってわかりました。


2年続けて同じ先生の執刀で同じオペ室。

私も勝手知ったるなんとか〜って感じ。

昨年はまたかという感じで、家族は誰も付き添いに来てもくれなかった。冷たい奴ら!
手の治療なのに、準備室から車いすで手術室まで運ばれて、変な気分。

私歩けます…と言ったけど、もう持って来ちゃったので乗ってくださいって。ちょっと恥ずかしかったなあ。


今は数分間だけであれば、くけつ式が普通で、切っても全く血がでないんですって。
手術台の上ですが、部分麻酔なので、興味津々できょろきょろしていたら、先生に「徳江さん、そんなにキョロキョロしない!」って怒られた。


手首のオペ

昨年は3回目手のオペで、行われることが大体わかっていたので、少々ナメていたが、まあ〜今回痛かったのなんのって。思わず、麻酔、麻酔、もう少し麻酔足してくださいと頼んでしまった。


途中で執刀の先生が、うわ〜すげ〜腱が太くなっとるって言うと、若い看護師さんが達が(男性が殆ど)こぞって覗きに来て、「ウォ〜!凄っげえふっといわ!徳江さん」(岐阜弁)と話かけてくる。
え?そうなの。

そんなに酷いのか?私も見たい。でも自分の手だよね?血が出てないとは言え見るのは怖い、やっぱ無理。

腱が太くなりすぎるのは、悪い証拠だそうで。



めっちゃkawaii  生徒が爪がはいんない、どうしよって。私の怒りを感じたのか、言う事がいい。私ゆとり時代の子なんで、怒ったらレッスンやめちゃうよ。顎が外れた。もうアホらしい。しかし一度でいいからこんな可愛い爪にしてみたいと密かに思っている


オペは1時間くらいで終わったのですが、まあその後痛みと言ったら。丸2日痛くって寝られませんでした。

もう懲り懲りと思っていたのですが、今年もまた左手に痛みが。

今年の夏も医者通い間違いなし。なんとも…ね。何故私だけこんなに何度もと思わないでもない。


振り込め詐欺にあう(お陰様で未遂で終わったけど)

まさか自分が…もうショックで。
話せば長いのですが、あるイベントでの琴奏者を探しているとアメリカ人(であろう)のJさんからメールで連絡が来ました。これは普通にあることで、なんの疑いも持っていなかったのですが、メールのやりとりをしているうちに、だんだんこの依頼主、ちょっとおかしいとかもって思うように。

イベントの詳細を教えてほしいと言っているのに、全く返事が来ないんです。
で、忘れた頃にまた連絡が入ってきて。

日が近づきイベントの2週間前になって、延期の連絡が入る。これもまあよくあること。


そうこうしているうちに、Jさんからのリクエストで、私からイベントプランナーにお金を払っておいてほしいと頼まれる。
なんで私が払うのかと聞いても全く返事なし。

そうこうしているうちに、今度は小切手が送られてきて、あなたにお手数をかけるので、演奏料とイベントプランナーへの支払い分合計、そしてお礼として手数料を少し余分にいれてありますと。

その時点ではまだ詐欺とは全く疑わず、早速自分の銀行の口座に入金して、指定された金額を、送金専門のお店からフロリダにいるというイベントプランナーに送ったのです。

ただただ何か変だと直感で感じていたので、その小切手を銀行に入金する前に写真を撮っておいたのも良かったのです。

送られてきた小切手が全米に点在する大きな会社からのものだったのです。だから疑わなかった。



Jさんに今送金したと連絡を入れたのですが、それから3時間後になって、お金がイベントプランナーに届いていないとJさんから文句が来て、初めての送金で何か間違いを起こしてしまったか、と焦って送金会社に電話をしたところ、この送金についてちょっと質問があるというのです。


すぐに日本語の通訳が出てきたので、何故このお金を送るのか、そのいきさつを全て伝えました。

そうしたら送金会社の係の方が言うには、これは一番多い手口で、99%の可能性で詐欺だと思いますので、お金は一端こちらで預かり、後であなたの銀行に全額お返しします、その為の手続きをしてください、と。


もう何がなんだか????え?詐欺って??

とりあえず直ぐに銀行に連絡をして、小切手がちゃんと入金されたか確認してみたら、ちゃんとお金は入っているというではありませんか!

じゃあ、詐欺じゃないよね??

でも銀行側の方、いまの時点では小切手に問題がなさそう、だけど念の為数日待ってみたほうがいい。後日お金が入っていない、偽物の小切手だということが判明することもあると。


一方Jさんと、グルであろう受取人の両方から、お金が届かないと怒りの連絡がずーっと入ってきていましたが、何も返事をせず、小切手がどうなるかの様子を見ていたのです。
そうしたらぬあんと!!その2日後にこの小切手が偽物だったとわかりました。無事に入金していると思わせて、そのウソが発覚する前に別の仲間に送金させてだまし取るって手口だったんですね。


送金を専門にする大手会社が、この送金を止めてくれていなかったら、本当に詐欺にあうところでした。


テレビでよくオレオレ詐欺に遭う人が続出しているとは聞いていましたが、まさが自分が被害者になるなんてことは考えもせず。

あのまま大金を取られていたらと思うと、足がすくみました。送金専門会社に感謝です。


演奏の依頼は殆どがメールで頂きます。
今後は気をつけないとです!!

でも見分けは非常に難しい。


主人にも、この話ちょっとおかしいかもって話していたので、彼も驚きを隠せませんでした。
明日は我が身ということです。どうぞお気をつけ下さい。


引っ越し


昨年11月に突然アパートの大家から電話が。何事?


10年間このアパートの1階に住んでいましたが、今度1階をレストランに改装するので、全員来年の3月末までに出て行ってほしいと。
1階には6部屋ありますが、1部屋はもうすでに1年前から、もうひとつの部屋も半年前から空いていて、なんで次の人をいれないんだろって思っていたんです。


息子もこの6月で11歳になり、9月からは中学生(日本より1年早いので、日本だと小学校の6年生)になるし、そのうちに彼も自分の部屋が必要、時期を見てもう少し大きい部屋に引っ越さないといけないとは話していたのではありますが、急に出て行ってほしいと言われて、が〜ん!!


電話が来たのが11月、2月の始めには中学の受験があり、それ以前に引っ越しなんで出来る訳がない。

でも絶対に3月までに出て行ってほしいといわれて。


契約は6月末まであったのですが、それを大家が破棄してでも出て行ってほしいと言っているので、こちらはある程度強気でいられたことはたしかなのですが、とにかく出ないといけないことには変わりないのです。


大家から最上階に丁度空いている部屋が2部屋あるので、よかったら見てみて気に入ればと。
1つは2つのベッドルームがあって、か・な・り広い。

ここに入れたら天国だねなんて、でも家賃は今よりX万円UP。
怖くて声に出して言えない…

もうひとつは、いままでと同じ1ベッドルームのお部屋。


今までは1ベッドでしたから、2ベッドに入らないと意味がないんですね。


同じ部屋に10年住んでいて、巷の家賃の相場がわからずにいたのですが、今回部屋を探してみて足が震えました。


例えばうちの近所に沢山ある、ジムやプールがついている、外観がピカピカの綺麗なビルの2ベッドルームのアパート、1ヶ月の家賃が6千ドル(約66万円)!一体どんな人が入っているのか知りたいです。


でなければ、同じく2ベッドルームでしたが、6階でエレベーターなし、ビル内に洗濯機がないので、洗濯はコインランドリーに行くとか。死んでもありえねえ〜。


不動産屋とあちこち見にいきましたが 、なかなかこれというところがなく、もう見る部屋がないところまで追い詰められてしまったので、今までの住まいの近くの部屋に決めて、もう契約書にサインをするところだったのですが、そこは2ベッドとはいえ、息子の部屋は ベッドを置いたら歩くところもないというような狭い部屋でした。
それでも2ベッドなんです。だって寝室が2つあるから。


どう考えてもスーツケースなどは置けない。別にお金を出して、ストレージ(貸し倉庫)に預ける予定でした。


そうこうしていたら、神様が降りてきて?

生徒さんのお友達が、たまたまその建物に住んでいて、不動産の仕事をしているというのです。早速電話でお話をしたところ、このアパートで音楽するのは無理だろうと。3人の住人が苦情で追い出されたことを聞きました。

私は週に2日、自宅の部屋で教えているので、一番の問題は人の出入り、次に音を出すこと。
入居していたらきっと問題になり、即刻追い出されていたかもしれません。


色々な条件を考えなくてはならず、うちのとってのアパート探しは本当に本当に厳しいのです。


どこの部屋も一長一短。それでいて目がテンになるほど、家賃は高い。とことんまで追い詰められる。

どうしていいのかわからず、ぼーっとしてしまって、最後には財布まですられて(涙)。

踏んだり蹴ったりとは、まさにこのこと。


今回大家の都合ということで、同じ建物の上の階の2ベッドの部屋を値下げして入れてくれるというので、その部屋に入ることに決める。月々の支払いはもうこの際考えない。

今まで何も贅沢もせず生活してきたので、息子が大学に入るまでの期間くらいは、まあ少し気持ちのよいところに入っても罰はあたらないよねって、毎晩旦那とつぶやく。めっちゃ小声で…。


部屋が決まるまでの3ヶ月間、同じく追い出される1階の別の住人と一緒に弁護士のところに相談に行ったりと、本当に地獄の日々だったし、世の中の色々な、からくりが見えた一瞬でした。



引越した後み〜んなに言われたのですが、新しい部屋のお家賃。半分やけくそ、え〜い清水の舞台と思って入ったのですが、口を揃えてめっちゃお得じゃんって言われて。
本当にこの辺り(タイムズスクエアーから10分くらいの住宅地)2ベッドのアパートは、やはり月々40〜50万円は普通だそうです。それ以下だったらラッキーなんだそうです。


お家賃が払えなくなったら、また引っ越しです。さてここに何年いられるかなあ?って、笑っている場合ではない。



いや〜海外では邦楽が大人気なんて思っていらっしゃる方もいるかもしれませんが、実は年々、邦楽の人気も先細りの気配。


趣向を凝らして、なんとかして生き残っていかなくてはと思っています。

トランプ大統領になって、直ぐにアート関連の予算が削減されており、本当に本当に大変な状況です。


7月は帰国です。年に1回の休暇。
何がいいって、実家で上げ膳据え膳が最高。
ありがとう、おかあちゃん!
休みから戻ってきたら、10月にはネブラスカ公演、シンフォニーとの共演です。

このオケとの共演は、尺八の藤原道三さんとお琴の遠藤千景さんが、すでにシアトルと日本でも演奏されている曲です。


先にお話しましたが、リハも時間が決められた枠以上には絶対に出来ないので、一発で上手くいくようにがんばらなくっちゃです。

音源を聞く限り、なんかちょっと変わった曲?
琴と尺八、真面目に聞くと少々堅苦しい感じになっちゃうし、風変わり!それもまあいいっか。


そして2018年来春には尺八のジョン・ネプチューンさんをお迎えして、全米5カ所ツアーです。

お休みから戻った夏以降は忙しくなります。



ロッキード社 F35 戦闘機の前で。部外者日本人で初めて工場見学をさせてもらいました。この後この飛行機日本に引き渡しされました。


今回、一気に思いついたことを書いてしまいました。
今後は定期的に更新して行きますので、みなさまどうぞよろしく御願い致します。





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